ゆみとり

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虫と歴史② ドラゴンフライが現れた!

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どんぐりがあちこちに落ちてる季節になりましたね!たくさん落ちているのを見つけると、集める訳でもないのに無駄にテンションが上がります。

 

「トンボ=アキツシマ=日本列島」トンボの歴史を知れば日本史がすべて分かる! | BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)

 

先日UPしたブログが少ししんみりでしたので、今日はトンボについて書いてて思った「ユリイカ!」的な事を一つ。

 

記事の後半、西洋におけるトンボ伝承について書いたあたりで「あ、そうだったのか」と長年の疑問が氷解した事がありました。

 

昔々、テレビに繋いで使うゲームの筐体がファミリーコンピュータ一択で、連打機能などなかったために一秒間に16連射できる方が名人と持て囃されたり、8bitのドット絵でいかに美しい女性の足を表現できるかなどと言う専門書が出ていたりした時代のお話。

 

そんな時代にお住まいになっていた事のある方の中にはお分かりになる方もいらっしゃるかと思いますが、RPGなどで「ドラゴンフライ」なる名前のモンスターが出現した時「ドラゴンフライ……え、トンボ?なぜトンボ?」と、違和感の拭えないまま、訳も分からず必死でトンボと戦っていた思い出がある方はいらっしゃらないでしょうか。

 

当時は意味も分からずにひたすら倒しては経験値とお金を貯めるだけの生活を送っておりましたが、今になって考えると、あれは西洋の文化を背景にした「トンボ=ドラゴンフライ=地獄の虫」の伝承に基づくトンボのモンスター化現象だったんですね。

 

当時は「ドラゴンクエスト」や「ウィザードリィ」など、洋風のゲームが大流行したためにそんな現象が起こった訳ですが、今は日本が舞台であったり、なんとなく和風の世界観に基づくゲームが世界に輸出される時代です。

 

当然、この「トンボモンスター化現象」に面食らった私と同じような現象が、和風ゲームをプレイする海外の方にも起こるらしく、私たちが普通に「妖怪」「モンスター」として認識している「狐」「狸」「むじな」等々と戦う海外の方の中には、「どうして俺はファンタジー世界でリアル野生動物と戦っているんだ……」と疑問を持たれる人も多いようです。

 

確かに、文化的な背景のないまま、二足歩行で笠を被り、腰にどぶろくを下げた狸と戦わされる人の衝撃は、ピンク色で針のあるドラゴンフライと戦ったかつての私の比ではないでしょう。ご愁傷様です。

 

最近では、日本のアニメやゲームの影響で、九尾の狐がモンスターの中でもレア物であるという事に耐性のついた方もいらっしゃるようですが、狐が強いというイメージのあまりない西洋では、これについても「なんで狐がこんな強いの?」と疑問を持つ方も多いようです。

そりゃそうですよね、私も「トンボがなんでこんな強いの?せいぜいスライムかドラキー辺りと同じくらいのレベルでいいじゃん」と思っていました。トンボは昆虫の中じゃ強い虫ですけれど、トンボより狐の方が強いですよ、絶対。

 

特にオチはないのですが、本当は記事内に挿入しようかと思ったけれど文章が長過ぎるのでカットした小話でした。

 

youtubeなどのゲーム実況を見ていると、和風ゲームに対する海外の方の感想が面白くて見入ってしまいます。

 

「日本人はみんな黒髪のはずなのに、どうして金髪や赤い髪の子がいるの?(絵面のためでしょうか)」

「日本式カレーが食いたい(全面的に同意!)」

「なんで男物のセーラーを着た女の子がいるの?(確か西洋でも女性がセーラーをファッションで着ていた時代があったような……)」

「おでんって、あんまり美味しそうじゃないよね……(見た目はただの大根とコンニャクですけど、美味しいですよー)」

「シバってキュート!狐の一種?(みんなそう言うけど、犬です!)」

 

こう言うのを読むと、向こうから見た私達もきっとこんな風なんだろうなあと思います。

 

日本人は日本語だけで基本不自由のない暮らしができちゃいますから中々英語が上達しないんですけれども、かつては外国語を学ぶための教材すらろくに揃わなかった時代でも、外国の言葉を学ぼうとする人がとても多かったそうです。

 

西郷隆盛の従兄弟で薩摩藩の武士、陸軍大臣などを歴任した大山巌とその妻捨松は、お互いの出身が薩摩と会津だったために、きつい訛りのせいで会話が全くと言って良いほど成立せず、仕方なしにお互いが知っていた英語やフランス語で話していたと言いますし、伊藤博文大久保利通もそれぞれ英語やドイツ語を得意としていました。

 

これって、きっと発明は必要の母、ならぬ学習は必要の母、なんでしょうね。今の日本じゃ専門書だって日本語で揃っちゃうからなあ。

 

と、言う訳で、現代日本人である私が英語を学習するために必要なものは「英語を習得したい!」という強い動機、つまり「シバは狐じゃないんだよ!」と英語で主張したいと言う強い気持ちでしょうか。

シバは狐じゃないと声を大にして主張したい!英語で!……英語で……狐でもいいか。

 

現代日本人には英語が不得手な人が多いのですが、今じゃネットで世界中の人とコミュニケーションが取れる時代ですから、もしかしたら将来的には、ゲームやアニメ、SNSなんかで英語を習わずとも習得しちゃう人が増えているかも知れませんね。

 

お付き合いありがとうございました!

 

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今日の収穫。その辺にゴロゴロしている木の実でも、こうして集めるとなんとなく楽しくなって来るから不思議。